「セキュリティエンジニアに憧れるけど、IT完全未経験の自分が本当にこの世界でやっていけるのかな」と悩んでいませんか。
実は、経済産業省の試算では2030年にIT人材が最大79万人不足すると見込まれ、未経験からでも入り込む余地はむしろ広がっているんです。
この記事では、独学・スクール・資格という3つの学習方法を費用と期間で横並び比較し、最短で転職するための3ステップについて解説します。
読み終わる頃には、情報の多さに動けなかった状態から抜け出し、今日から踏み出す最初の一歩が1つに絞れているはずですよ。
未経験からセキュリティエンジニアは目指せる?

結論から言うと、IT完全未経験でも段階さえ踏めば目指せます。
ただし、いきなりセキュリティ専門から入るのは遠回りになりがちです。
まずは「本当になれるのか」という不安を、事実で解消していきましょう。
IT未経験でも段階を踏めば目指せる
まず安心してほしいのは、未経験からの挑戦は決してめずらしくないという事実です。
企業側の人手不足が、その追い風になっています。
IPAの情報セキュリティ白書2024でも、多くの企業がセキュリティ人材の不足を課題として挙げています。
そのため、育ててでも採りたいと考える企業は少なくありません。
気になる学習期間は、おおむね半年から1年が一つの目安になります。
短くはありませんが、ゴールが見える距離ではないでしょうか。
いきなりセキュリティ専門に挑むと挫折する
一方で、最初からセキュリティ専門書に手を伸ばすのはおすすめしません。
なぜなら、セキュリティは応用領域だからです。
攻撃も防御も、ネットワークやサーバーの仕組みが分かっている前提で語られます。
土台がないまま専門用語の波に飲まれると、多くの人がここで手を止めてしまいます。
基礎の欠けた専門知識は積み上がりません。
遠回りに見えても、順番を守ることが挫折を防ぐ近道になります。
インフラ基礎を経由するルートが結局は最短になる
では、どの順番が確実なのでしょうか。
答えは、ネットワークやインフラの基礎を先に固めるルートです。
遠回りに見えて、実際にこの道で転職を決めた人は少なくありません。
販売職からの転職でした。最初の半年はネットワークの勉強ばかりで、正直セキュリティに関係あるのか不安だった。
でも基礎があったから、専門に入ってからの理解が一気に速くなったんです。
— 20代後半・異業種から転職
このケースのように、基礎固めが後半の伸びを支えます。
焦って専門に飛びつくより、土台から積むほうが結果的に早く着けるでしょう。
未経験向けの学習方法3つを費用と期間で比較

ここからは、独学・スクール・資格中心という3つの学習方法を見ていきます。
同じゴールでも、かかる費用と期間、転職サポートの手厚さは大きく変わります。
お金と時間、どちらを多く払えるかで向き不向きが分かれるので、自分の財布と相談しながら読んでみてください。
独学|費用0〜3万円で始められる
まず3つの費用と期間を一覧にすると、次のとおりです。
| 学習方法 | 費用の目安 | 期間の目安 | 転職サポート |
|---|---|---|---|
| 独学 | 0〜3万円 | 6〜12ヶ月 | なし |
| スクール | 30〜80万円 | 3〜6ヶ月 | あり |
| 資格中心 | 数万円〜 | 3〜6ヶ月 | 基本なし |
表のとおり、独学はもっとも財布にやさしい方法です。
市販の入門書やオンライン教材だけで始められ、うまくいけば数千円で学び始められます。
その代わり、すべてを自己管理でやり切る必要があります。
教材選びも進捗管理も一人なので、飽き性の自覚がある人にはきつい場面も出てくるでしょう。
スクール|30〜80万円だが転職まで支援される
次に、スクールは費用こそ跳ね上がりますが、その分だけ手厚さが違います。
体系立てたカリキュラムが用意され、つまずいてもすぐ質問できます。
さらに、多くのスクールには転職や就職のサポートも用意されているのが特徴です。
書類の添削から面接対策まで、一人では心細い場面を伴走してもらえます。
お金で時間と挫折リスクを減らせるのが強みです。
短期間で転職まで一気に進めたい人には、心強い選択肢になるでしょう。
資格中心|数万円で学べるが実務力は身につかない
最後は、資格の勉強を軸にする方法です。
受験料と参考書代で収まるため、数万円あれば挑戦できます。
基本情報技術者や情報セキュリティマネジメントなど、目標が明確なのも続けやすい理由です。
ただし、資格の勉強だけでは手を動かす実務力までは身につきません。
知識の証明と実務経験は別物です。
資格で土台を示しつつ、演習で手を動かす時間も別に確保してください。
未経験がセキュリティエンジニアを目指す学習ステップ3段階

ここまでで、費用と期間の違いは見えてきたと思います。
続いて、実際に何をどの順で学ぶのかを3段階で整理します。
今の自分がどこにいるかを意識すると、遠回りをせずに進めるはずですよ。
①0〜3ヶ月目|CCNAでネットワークとインフラ基礎を固める
最初の3ヶ月は、ネットワークの基礎づくりに充てます。
ここで役立つのが、CCNAという資格の学習範囲です。
📌 用語メモ
CCNA:シスコ社が認定するネットワーク技術の資格。通信の基礎を体系的に学べる登竜門です。
IPアドレスやルーティングなど、通信の仕組みを手を動かしながら学べます。
この土台があると後半の学習が一気に楽になります。
いきなり難しく感じたら、やさしい入門書から始めても構いません。
②4〜6ヶ月目|セキュリティ専門知識と資格学習に進む
基礎が固まったら、いよいよセキュリティの専門知識に進みます。
攻撃の手口と、その防ぎ方をセットで学ぶ段階です。
ファイアウォールや暗号化、脆弱性の考え方などが中心になります。
この時期は資格の勉強と並行させると、知識が定着しやすくなるでしょう。
知識は使うほど頭に残っていきます。
読むだけで終わらせず、簡単な演習で確かめる癖をつけてください。
③7ヶ月目以降|CTFとポートフォリオで実務力を示す
7ヶ月目からは、学んだ知識を形に残す段階に入ります。
ここで登場するのがCTFです。
📌 用語メモ
CTF:隠された答えを見つけて得点を競う、セキュリティの腕試しゲームです。楽しみながら実践力を養えます。
初心者なら、picoCTFやTryHackMeといった入門向けのサービスから始めると安心です。
解いた記録やつまずいた過程は、そのままポートフォリオの材料になります。
たとえば脆弱性を再現した検証メモや、自分で作った演習環境の構築記録などです。
手を動かした証拠が未経験の弱点を埋めます。
面接で語れる具体例が一つでもあると、説得力がぐっと変わるでしょう。
未経験が取るべきセキュリティ資格の取得順番

学習の流れが見えたところで、資格の取り方も整理しておきましょう。
やみくもに受けるより、順番を決めるほうが学習効果も転職での説得力も高まります。
おすすめは、ネットワーク系から基礎、専門へと段階的に進める並びです。
①まずCCNAでネットワークの土台を証明する
最初の一歩は、先ほどの学習でも触れたCCNAです。
ネットワークの知識を客観的に示せるため、未経験者の名刺代わりになります。
学習時間の目安は、未経験ならおおむね200時間前後を見ておきましょう。
働きながらでも数ヶ月あれば狙える範囲です。
まず土台を証明できれば、その後の資格も積み上げやすくなるでしょう。
②基本情報技術者やセキュリティ入門資格で基礎を広げる
ネットワークの土台ができたら、IT全般へ視野を広げます。
ここで役立つのが基本情報技術者試験です。
プログラミングからデータベースまで、幅広い基礎をまとめて確認できます。
学習時間の目安は、150〜200時間ほどになります。
IT全体の地図を頭に入れる段階だと考えてください。
専門一辺倒にならず、土台を広げておくと後で効いてきます。
③情報セキュリティマネジメント等で市場価値を高める
基礎が広がったら、いよいよ専門資格に進みます。
代表的なのが情報セキュリティマネジメント試験です。
組織の情報を守る側の視点が問われ、転職市場でも評価されやすい資格になります。
学習時間は、100〜150時間ほどが目安です。
ただし注意したいのは、資格だけでは転職は決まらないという現実です。
手を動かした実績とセットで初めて、書類が通りやすくなると考えておきましょう。
働きながら学ぶ社会人に合う学習方法の選び方3つ

比較と順番が分かっても、結局どれを選ぶかで迷いますよね。
そこで、自分に合う方法を絞る3つの判断軸を紹介します。
3つを順に当てはめれば、答えは自然と1つに絞り込めるでしょう。
①学習に使える時間で独学か通学かを分ける
まず見てほしいのは、1日にどれだけ勉強に充てられるかです。
働きながらなら、平日は1〜2時間ほどが実際に確保しやすいラインでしょう。
この時間を自分でコツコツ管理できるなら、独学が向いています。
逆に、一人だと続かない自覚があるなら通学型が安全です。
続けられる仕組みごと選ぶのが失敗を防ぐコツです。
②かけられる予算で選択肢を絞る
次に、無理なく出せる金額を考えます。
貯金から一括で払えるのか、分割払いに頼るのかで実際に払える範囲は変わります。
スクールの多くは分割払いに対応し、月々数千円から通える講座も少なくありません。
さらに、条件を満たせば国の給付金でお金の一部が戻る講座もあります。
予算は今の貯金だけで決めなくてよいのです。
使える制度まで含めて、無理のない範囲を見極めてください。
③転職の緊急度でサポートの要否を決める
最後の軸は、いつまでに転職したいかです。
すぐにでも今の仕事を抜け出したいなら、サポート付きを選びましょう。
選考の伴走がある分、遠回りせず最短で動けます。
一方で、2〜3年かけてじっくりでよいなら独学でも十分間に合うでしょう。
急ぐほどサポートにお金を払う価値が上がります。
自分の焦りが本物かを、一度立ち止まって考えてみてください。
転職サポート付きスクールを見極める3つのポイント

サポート付きを選ぶと決めたら、次は中身の見極めが大事になります。
「転職サポートあり」の看板だけで飛びつくと、あとで後悔しかねません。
どれも無料カウンセリングで確かめられるので、契約前のチェック項目として押さえておきましょう。
①未経験専門の求人を扱っているかを確認する
まず確認したいのは、紹介される求人の中身です。
経験者向けばかりでは、未経験の自分には縁がありません。
未経験可のセキュリティ職をきちんと扱っているかを聞いてみましょう。
紹介先が自分の立場と噛み合うかが最初の関門です。
ここがずれていると、卒業しても応募できる求人が見つからない事態になりかねません。
②セキュリティ職の転職実績を公開しているかを見る
次に、転職実績の公開のされ方を見ます。
「転職成功率◯%」だけでは、何の職種に決まったのか分かりません。
実績の数と、セキュリティ職の内訳まで出ているかを確かめてください。
紹介先がSES常駐中心なのか、自社サービスを作る会社なのかも傾向として聞いておくと安心です。
📌 用語メモ
SES:自社に籍を置きつつ、他社の現場に常駐して働く契約形態。未経験の入口として求人が多めです。
数字より内訳を見るほうが実態はつかめます。
ぼかした実績しか出さないスクールは、慎重に見たほうがよいでしょう。
③受講後も選考対策まで伴走するかを調べる
最後は、学び終えたあとの支援の深さです。
カリキュラムが終わった途端に放り出されては、転職までたどり着けません。
無料カウンセリングでは、次のような点を遠慮なく質問してみましょう。
- 未経験可のセキュリティ求人を具体的に紹介できるか
- 書類添削や面接対策はいつまで続くか
- 転職保証や全額返金の適用条件は何か
とくに転職保証は、対象年齢や紹介先を断ると無効になる場合があります。
甘い言葉ほど適用条件を読み込むのが大事です。
ここまで確かめておけば、契約後に後悔することはまずないでしょう。
高額スクールで失敗する人に共通する3つの特徴

最後に、避けたい失敗のパターンも見ておきましょう。
高いお金を払って後悔する人には、いくつかの共通点があります。
先に知っておけば同じ轍は踏まずに済むので、自分に当てはまらないか確かめながら読んでみてください。
①目的が曖昧なまま高額プランに申し込んでいる
いちばん多いのが、目的があいまいなままの契約です。
「なんとなく手に職を」という勢いだけで高額プランを選ぶと危険です。
何のために、いつまでに転職したいのかを言葉にしてから申し込みましょう。
目的が固まっていない契約はお金を溶かします。
契約前に無料体験や返金規定を確認するだけでも、勢いにブレーキがかかります。
②基礎を飛ばしていきなり専門講座を受けている
次に多いのが、基礎を飛ばすパターンです。
ネットワークの土台がないまま専門講座に入ると、講義の言葉が宙に浮きます。
用語の意味を調べるだけで時間が溶け、演習まで手が回りません。
結果として、高い受講料を払ったのに理解が追いつかず脱落してしまいます。
土台をとばした分だけ後で詰まります。
同じ失敗を避けるには、専門講座の前に基礎の理解度を自分で試してみてください。
③受け身で手を動かす学習を後回しにしている
最後は、受け身の姿勢が抜けないパターンです。
動画を眺めるだけで分かった気になり、演習を後回しにしてしまいます。
ただし、セキュリティの力は手を動かした量で決まります。
先ほど触れたCTFや、自分で試験環境を作る練習が効いてくるでしょう。
見るだけの学習は身につきません。
1日10分でもいいので、手を動かす時間を必ず組み込んでください。
未経験でも遠回りに見えるインフラ基礎からが最短ルート
未経験からのセキュリティエンジニアは、正しい順番さえ守れば十分に目指せます。
独学・スクール・資格を費用と期間で見比べ、インフラ基礎から専門、実務へと積むのが近道です。
大切なのは、学習時間と予算、転職の緊急度に合う方法を1つに絞ることです。
そのうえで、今日から基礎の一歩を踏み出してみてください。
まずはCCNAの入門書を開くか、気になるスクールの無料カウンセリングを1つ予約してみましょう。
迷って動けなかった夜を終わらせる一歩は、比較を終えた今このタイミングが最適です。
